占い師コラム

虫の知らせと第六感第9回 青宮先生

「虫の知らせ」とは何?

虫の知らせと第六感

「虫の知らせ」の「虫」は、人が生まれたときから人体に住み着くという「三虫」に由来しており、この虫は人が眠っている間にその人の罪悪を天に知らせていたと言われています。「虫の居所が悪い」「腹の虫が治まらない」などの人の潜在的感情の動きを表現する言葉として使われています。

良く耳にする「虫の知らせ」の体験談としては、自分自身や家族の身に起きる危険や、大地震や津波などの天災などを事が起こる前に夢で何度も同じ状況を見る「予知夢」という現象や、近しい人が亡くなった瞬間に、遠く離れた場所の縁のある人の周囲で、その人にゆかりのある物が壊れたり落ちたりして、亡くなったことが分かるという現象などが多くあげられます。

こういった体験談を聞いたことがある方は皆さんの中にも少なくはないでしょう。ただし、お分かりのように「虫の知らせ」を受ける人は必ずしも霊能者やイタコと呼ばれる人ばかりではなく、むしろ霊感を普段まったく意識せず生活している人です。これは、通常の人間が有すると言われている第六感に由来した現象であると言えます。我々が知り得る範囲の理屈では説明が出来ず、第六感と呼ばれる霊感や超能力などの力としてとらえられているものなのです。噛み砕いて言えば、直感やインスピレーションなども第六感に分類される能力ですから、「虫の知らせ」は誰にでも起こり得ることだと言えます。

「虫の知らせ」の体験談

霊感や霊能力を普段意識していなくてもやってくるのが「虫の知らせ」です。特に事前に知らせが来る予知は、先にお伝えした予知夢を見たり、ゆかりの物に異常が起きたりするだけではありません。生命の危機にさらされている人や、以後突然の異常な死が待ち受けている人、その人自身が、何百キロ離れた土地で目撃されるというケースも多く聞かれます。

たとえば他県に暮らす兄が、いるはずのない故郷の畑の真ん中にグレーのスーツでぼんやりと立っている姿を弟が目撃したという話があります。遠目からでも、幼少から優しく面倒を見てくれた兄を見間違うはずはないと弟は両親や親戚に話しましたが、笑って誰も相手にしてくれませんでした。弟は、翌日もその翌日も兄の姿を見かけ、さすがにおかしいなと感じ始めたその日の夜に実家に電話が入り、電話を取った弟は愕然としました。

兄が通り魔に刺され急死したという知らせだったのです。たまたま通りかかった路地で女性が暴行を受けているところに出くわし、正義感の強い兄は助けようとしたところを刺されたという話だったそうです。兄の遺品を警察から渡された弟のショックは隠せませんでした。何度も兄を目撃したときのグレーのスーツだったのです。


このように「虫の知らせ」は知らせたい本人の姿を見るということもあるのです。他にも、相手の痛みを共有する形で知らせが来ることもあります。祖父の運転する車が大型トレーラーと衝突し突然死したというある男性の幼少期の体験談では、同じ状況の予知夢を一週間続けて見た上、ずっと胸部の痛みを伴っていたそうです。母親に痛みを訴え病院にもかかったそうですが、原因が分からず、祖父の事故の知らせを受けてからぴたりと痛みが無くなったという話です。両親が共働きだった男性はおじいさん子で、周囲は男性を気遣って伝えなかったそうですが、祖父の死因は胸部の強打だったことを大人になってから知ったそうです。

自分の大切な人に迫り来る危険はどのような形で知らされるか分かりません。それがみなさんの第六感が知らせてくれる予知なのだとしたら、気のせいだと感じても、相手に注意を促して下さい。「虫の知らせ」は、みなさんの中に眠る霊感かもしれないのですから。