占い師コラム

運命とは従うものではなく変えていくもの第76回 美景先生

運命とは従うものではなく変えていくもの

あなたは、運命が決まっているものだと思いますか?それとも作っていくものだと思いますか?もしも、運命が決まっているのなら従って生きていきますか?それとも変えながら生きていきますか?運命というのは目に見えるものでもなければ、運命というもの自体人それぞれ感じ方もとらえ方も違うものです。実は、その運命という抽象的で漠然としたものとどう向き合いながら生きていくのかが人にとってとても大切なことなのです。

運命の人と出会う方法

「運命を感じた瞬間はどんな時ですか」という質問をすると一番多い答えが「旦那と出会った時」「結婚を決めた時」「恋人と付き合い始めた時」などの人との出会いです。特に結婚相手と出会ったときは「この人と結婚するという運命的なものを感じた」という人が多くいます。かつて松田聖子さんが「ビビッときました」と結婚会見で話していたことを思い出します。これは運命を体感することができた例ではないでしょうか。

私は素敵な出会いや幸せな出会いはそのまま運命に従うべきだと考えています。それは神様が用意をしてくれた人生のプレゼントだからです。それをあえて捻じ曲げる必要はありません。しかし、中にはあえて捻じ曲げなければいけない運命の出会いというものもあります。

出会ってはいけない運命の人

出会ってはいけない、出会うべきではなかったという縁の運命の人もいます。私は占いでそのような悪いご縁が見えてしまったら必ず運命を変えるように助言をさせていただいています。お相手の方が結婚後急変し、暴力的になってしまう可能性がある。借金を抱えていることを隠している。結婚後2股が発覚して離婚する可能性がある。など、今後あなたが不幸になってしまうような運命は変えていくべきだと考えているからです。

このような占い結果が見えてしまう相談者の方には、結婚前に自分で不安を感じて占いにいらっしゃる方が多いようです。不安を感じながらもそのまま彼との結婚に至ってしまう方は運命に従っている方なのかもしれません。不安を感じるので占い師のもとへ訪れる方は運命を変えようとしている方なのかもしれません。彼と出会った瞬間に運命を感じたのでそれを信じて彼と生きていく。例えそれが途中で間違いだと気がついても・・・。出会ってはいけない運命の人と出会ってしまい、その運命に従って生きていく先にあるのは不幸です。運命に従って生きていくべきか、間違いだと感じた時に自分で運命を変えていくのか、どちらを選択するのかは最終的には自分自身が決めなければいけません。占いはそれを助言し手助けをするための道具であると私は考えています。

運命は知らない間に選択をしているときもある。

運命というのは人との出会いだけではありません。運命の仕事とめぐり合えたと感じる人もいるでしょう。大好きな車との運命的な出会いというのもあるかもしれません。家を建てるというのも運命なのかもしれません。運命とは偶然の産物だという人もいます。しかし、無意識に選択をして選んでいる運命もあります。車を買う時、家を買う時、人が何かを購入するときは必ず買う、買わないの選択をしています。買うことにしたのも運命、買わないことにしたのも運命なのかもしれません。

OLの香さん(仮名)は人生の岐路に立った時によく私のもとへいらっしゃいます。現在のお仕事に就くときも内定をもらった2社の間でどちらを選ぶか大変迷っていらっしゃいました。私の占いによるとA社とB社では、A社の方が今後も伸びていく会社なので将来的に安定している。B社の方は小さな会社なので経営困難に陥り倒産する可能性があるという結果でした。しかし、香さん(仮名)にとってはB社の方が本当にやりたい仕事ができる場所でもありました。

占いや自分の気持ちを踏まえて香さん(仮名)が出した結果がB社でした。そして現在、B社でやりがいのある仕事をしているそうです。香さん(仮名)は後日「先生の占いの結果に従えばA社だったのかもしれません。実際にA社は大きな会社となっています。でも、私は安定した運命に従うのではなく、自分のやりたいことをやって困難を乗り越えるという運命を選択しました」とおっしゃっていました。

今までの香さん(仮名)はご両親からも占いに頼りすぎだと言われてしまうほど、占いの結果に従っていました。しかし、私は、その時初めて香さん(仮名)は決断力のある人だったのだとわかりました。香さん(仮名)にとって占いは人生の選択をするための一つのきっかけであり、すべてではなかったのです。香さん(仮名)は占い師に言われた幸せな運命に従うのではなく、きちんと自分の考えで運命を選択していたのです。そして「もし、今後この会社が倒産をしたとしても、ここでやりたい仕事を思う存分やることができているので選んだことを後悔することはありません」とおっしゃいました。

これは意識的に運命の選択をした例です。占いに従って運命を決めるのは決して悪いことではありません。私たち占い師はみなさんが幸せになるためのお手伝いをしています。占いによって幸せな運命にめぐり合えると私たちは信じています。運命に従うのか、運命に逆らうのか、それを選択するのももしかしたら運命なのかもしれません。