占い師コラム

タロット占いを自分でやってみたい方へ第106回 クリスタル先生

大アルカナとは

タロット

タロットカード78枚のうち、絵柄だけが描かれた0番から21番の計22枚のカードを大アルカナ(major arcana)といいます。アルカナとはラテン語の「arcamum」(アルカーヌムの複数形)で、「机の引き出し」という意味を持つ言葉です。この言葉が引き出しに「隠されたもの」を指すようになり、更に「神秘」や「秘密」などの意味を持って、19世紀頃からタロットカードの中で使われ始めました。19世紀以前や、占いなどの神秘的な扱いをしない場合のタロットカードにおいては、大アルカナは「切り札(trump:トランプ)」と呼ばれます。特別な22枚のカードは、その枚数からヘブライ文字の22文字や、セフィロト(生命の木)の22本の経路と関連付けられることがありますが、はっきりとしたルーツはわかっていません。

ただ、カード0番の愚者(Fool)が、1番の魔術師から21番の世界まで色々な人や出来事に出会いながら旅をするという「フールズ・ストーリー(The Fool’s Story)」と言われることがあります。カードが織りなす物語も、どこから始まってどこで終わるか、ストーリー自体の解釈が諸説あり、はっきりとした決まりがあるわけではありません。そもそも、カードの順番配列にもいくつかの説があります。現在では、ウェイト版タロット(ライダー版とも呼ばれています)がもっともよく知られており、その並びが主流となっています。

まずは意味を理解すること

タロット占いでは、大アルカナと小アルカナの計78枚のカードを使って占う方法と、大アルカナの22枚のカードのみを使って占う方法と、ごくまれですが小アルカナ56枚のカードを使って占う方法の3通りがあります。大アルカナのカードのみを使って占うのは手軽で、初心者の間でよく使われる手法です。あまりタロットに詳しくない場合だと、大アルカナのカードしか知らない人もいるでしょう。

タロット占いにおいて使用頻度も高く、とても重要だとされる大アルカナは、その意味をしっかり理解しておく必要があります。つまりは暗記しなければいけないということですが、22枚の番号と名称は覚えられても、カードの向きでも違ってくる、リーディングにおける意味まで覚えるのはなかなか大変なことです。今回はその学び方、覚え方について少しご紹介しましょう。

タロット占いを学ぶには

占い師さんに実地で教えてもらう

実際に、タロット占いのセミナーなどをやっておられる占い師さんもいます。実践経験を積んだ人から教えてもらうというのはとても貴重で、一人で勉強するよりもずっと得られるものが多いでしょう。覚えるためのコツもつかめそうです。

本で覚える

タロット占いの教則本や、カードの解説書などが出ているので、それを見て覚えます。これだと何度でも見返すことができる上に、自分の好きな時に学ぶことができるので、自主学習が得意な人にはあっています。しかし、情報量の多さに圧倒されるかもしれません。

キーワードから自分の感覚で覚える

本などに載っているカードの意味をそのまま覚えるのではなく、いくつかあるキーワードの中でピンときたものを記憶し、自分でイメージを広げます。タロット占いにおいて大事なのはカードそのものの意味ではなく、カードから占う人の現状や未来をリーディングすることなので、直感から得られるものを優先してカードを覚えていく方法です。

アプリ、動画で覚える

現代ではタロットリーディングのアプリが出ているので、それを活用して覚えることもできます。また動画サイトなどにも色々な動画があげられているので、それを視聴するのも1つの手です。


自分が占い師のレベルでタロット占いをしたいのか、もっと手軽に楽しみたいのか、それによっても学び方は変わってくると思います。しかし、大アルカナは知れば知るほど深みにはまって行くカードと言われる存在です。じっくり、自分にあった方法でその見地を深めてくのがよいでしょう。