近頃、お守りもとてもたくさんの種類があります。恋愛成就、厄除け、病気平癒といったさまざまな願いを叶えるもの、見るからにとても可愛いらしいものや邪気を払ってくれそうなものなど、願望も見た目も実にさまざま。ですから神社や寺院にいくと、ついついいろいろなお守りを授かりたくなってしまいます。
けれども、意外とお守りについてあまり知らないという人も少なくありません。今回は、お守りの基本的なことから、ご利益をアップさせるための持ち方まで、お守りについてさまざまなことをご紹介していきます。
お守りは「受ける」もの
みなさんがお守りを手に入れる時、「お守りを買いたい」などと言っていませんか?お守りには、その神社や寺院も御祭神(神様)や御本尊(仏様)が宿っているわけです。神様や仏様に御利益を授けていただくものなのです。決して「買う」ものではありません。お守りは「受ける」と言います。神社や寺院では、お守りを授けるところは「授与所」となっています。私たちは授与所から、お守りを受けるのです。神様や仏様が宿っているのですから、数える時も「ひとつ、ふたつ」ではなく、「1体、2体」と数えます。まずは言い方から注意してみましょう。
複数のお守りを持ってもいいのか
お守りに関する素朴な疑問としてよく挙げられるのが、この質問です。“お守りをたくさん持っていると、神様同士がケンカして効力がなくなる”といった話を聞いたことがある方もたくさんいるのではないでしょうか。けれども、神様や仏様はそれほど心が狭くありません。実際、神社や寺院などに行けばわかりますが、神社にも寺院にもたくさんの神様や仏様が同じ場所に祀られています。
神様や仏様が、一緒に祀られているからといってケンカをするようなことはありませんね。ですからお守りをたくさん持っていたからといって、効力を失うようなことはありません。同じように、“神社と寺院のお守りを一緒に持っていると良くない”というようなことを言われることがありますが、それもありません。お守りの数よりも、お守りを大切に持つこと、そして欲深くならない気持ちでいることのほうが大切なのです。
お守りの効力はどのくらいあるのか
特に期限があるわけではないですが、だいたい1年で神社にお返しするのが多いようです。神様に「1年間、お守りくださりありがとうございました」という、お守りくださったことへの感謝を示していると考えていただくと良いのではないでしょうか。もし、何か願をかけているお守りがある場合は、願いが叶うまで持ち続けていても大丈夫です。
古くなったお守りを返す場所
神社や寺院の多くには、古いお守りやお札などを納める「古札納所」があります。しっかりと神様や仏様にお礼をして納めましょう。できれば授けていただいた神社や寺院に行くのが良いのですが、遠方で行けないような場合には、他の神社や寺院でも大丈夫です。必ずお守りを納める前に、神様や仏様へのご挨拶も忘れないようにしましょう。
見てはいけない!お守りの中身
お守りの中に何が入っているのか、気になってしまう人もいることでしょう。けれどもお守りには先ほど申し上げた通り、神様や仏様が宿っているわけです。ですから決して中を見てはいけません。
幸せになるための身につけ方
お守りはできるだけ肌身離さず持っていたほうが良いです。できるだけ心臓に近いところに身につけているのが良いのですが、実際にはなかなかそのような形で身につけるのは難しいですね。ですからいつも持ち歩く物の中に入れておくと良いでしょう。お財布やポーチ、鞄など、日常的に身につけることでご利益を得られます。ただし、せっかく体に身につけても、体や洋服が汚れていてはいけません。
もちろん、お財布や鞄などに入れて持ち歩く時にも同様です。汚れているものの中にお守りをいれていては、神様や仏様に対して大変失礼にあたります。身につけるところは綺麗にしておくことが大切です。また、中にはストラップやキーホルダーなどと一緒にお守りをつけている方もいるようですが、あまり感心できません。お守りはアクセサリーではないのです。その意識を忘れずにしましょう。
お守りを家に置く時には
お守りを家に置きたいという方もいることでしょう。もし、貴女の家に神棚があるのであれば、神棚に置くのが一番良いです。神棚がない場合は、できるだけ高い位置に置くのが良いです。そして置く場所は神様や仏様に失礼にあたらないよう、常に綺麗にして清めておくことです。
感謝の気持ちを忘れずに
“お守りを持ったから、もう安心”とそれだけで満足していてはいけません。何度も言うように、お守りには神様や仏様が宿っているわけですから、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。願いが叶った時はもちろんのこと、何かトラブルを避けられた時、良いことがあった時などは、お守りに対して心の中で感謝の気持ちを述べることです。お守りに守ってもらっているという意識を忘れないようにすることで、お守りの効果も高まっていきます。
知っているようで知らないお守りのことを、いくつかご紹介しました。正しくお守りを持つことにより、貴女の運気もおのずと上がっていくはずです。さっそく実践してみてください。