占い師コラム

生き霊の口寄せについて第111回 六照先生

霊媒師としての修行

口寄せ

私は現在、陸奥という電話占い会社にてイタコ霊能者という肩書きで、鑑定業務に携わっています。イタコとしての修練を受けたのは、10代の頃だったでしょうか。生まれたときから霊感が強かった私のことを心配してくれた知り合いの人が、東北地方に住まう老齢のイタコを紹介してくれたのが、この道に入るきっかけとなりました。

本来、イタコの修行はもっと幼い頃から始めるのが習わしとなっており、私の場合はいささか遅い年齢での弟子入りとでも言えましょうか。修行期間は2年半に及び、その間、私は師匠の家に同居し、日々その身の回りの世話をしながら霊媒としての修行を続けました。その修行のおかげで、持て余していた霊能力を自分の意志で制御できるようになり、無事に社会生活を送れるようになったのです。すでに他界された師匠に対しては、今も感謝の念でいっぱいです。

イタコの口寄せについて

電話占いのお仕事を始めてから、もうだいぶ月日が経ちました。その間、多くのお客様の悩み相談に乗り、自分の学んだイタコの霊術を使って、問題の解決を図ってまいりました。イタコと言えば「口寄せ」をするというのが世間一般のイメージですが、お客様の大半は必ずしも口寄せを要望されるわけではなく、むしろ占いの一種という感じでご相談をされます。そのため、せっかくのイタコの特技を、鑑定で披露する機会は実はあまりありません。また、口寄せを要望されるお客様でも、生きている人間の魂と会話したいとおっしゃる方が圧倒的に多く、霊界の死者の霊を呼び出して会話させるために使う口寄せの技は、本来とは少し性質の違う形になっています。

イタコの口寄せは、「神口(かみくち)」「仏口(ほとけぐち)」「死口(しにくち)」「生口(いきくち)」の四つに大別されます。まず、神口とは、御神仏を口寄せすることです。お釈迦様や阿弥陀様、神社の神様などをお呼びして特別な御神託をいただいたり、ときには守護霊に代表される高位の霊界に住まう御神霊を降ろしたりすることもあります。

次に仏口というのは、四十九日を過ぎて成仏され、霊界にお上がりになった霊を口寄せすることです。一般に口寄せというと、この仏口を行うことを指します。これに対して「死口」というのは、亡くなって間がなくまだ四十九日の法要を済ませていない方の霊を口寄せするものです。

そして最後の生口ですが、亡くなった直後で葬儀も済ませていない方の霊、あるいはまだ生きている方の生き霊を呼び寄せて口寄せすることを言います。イタコの口寄せの中でもこの生口は、本来はあまり頻繁には行われないもので、例えば行方不明の人物とコンタクトを取ったり、生死の分からない人の消息を知ったりするために使われるのですが、電話占いのイタコ鑑定に限っては本来とは逆にこの生口が主流となっております。電話占いでは、女性のお客様の恋愛相談や対人関係の悩みに関する相談がとても多く、イタコの口寄せをする場合でもその問題となっている相手の生き霊と直接会話したいと言われる方が非常に多いのです。

生き霊の詳細

口寄せで呼び出した生き霊というのは、基本的に偽証をすることができません。全部、本当のこと、自分の本心のみを吐露します。そのためこの特性を応用すると、とくに恋愛や結婚に関わる問題で悩んでいる女性にとっては、またとない武器となるのです。片思いの相手が自分のことをどう思っているか?恋人が本当に自分のことを愛してくれているのか?他の女性と浮気をしているかどうか?等々、そうしたことを本人(生き霊)自身から自由自在に、洗いざらい聞き出すことができるわけです。

ここ10年来、電話占いの世界でイタコ霊能者による鑑定が流行、定着してきた秘密はこの点にあります。もちろん、他の霊能者の先生方が行う霊視や霊感による遠隔読み取りによっても相手の事実を明らかにすることは可能ですが、相手の霊と直接話しているというリアルな感覚が、恋や結婚、人間関係などで悩んでいるお客様に取っては他に代え難い貴重なものであるようです。

イタコ霊能者による鑑定は、今後も電話占いの一角を占め続けることと思われます。こちらを読んで興味を覚えた方は、ぜひ一度イタコの電話鑑定を受けてみてください。そこから、あなたの恋愛や人間関係に新たな展開が生じるかもしれません。