占い師コラム

復活愛について思うこと第113回 由里先生

復活愛

私が最近(というか5年くらい前から)気になっていたのは、復活愛という言葉のことです。誰がいつ思いついた造語なのか全く知りませんが、私がこの業界に足を踏み入れた頃にはすっかり定着していて、お客様の方も「復活愛の悩みで相談したいのですが…」と普通におっしゃっていました。電話占いの仕事を始めたばかりの頃は、じつはその言葉にちょっと反感を持っていまして、それって要するに復縁ってことでしょう?何でわざわざ復活愛なんて言葉使うの?変じゃない?なんて思っていました。でも、後で同業の先生から、「この業界では一般的に離婚した相手ともう一度結ばれることを復縁、別れた恋人とやり直す場合は復活愛と言葉上で言い分けているんです」と説明され、ようやく納得しました。

復活愛成就はとても困難なこと

復活愛という言葉には、「何か奇跡のようなことが起きる」といった語感が含まれているような感じがしませんか?この言葉を作ったのはたぶんコピーライターの人じゃないかと思っているのですが、本当に上手い造語を思いついたものです。でも実際、いったん破局してしまった恋愛関係を元の鞘に収めるということは容易ではないわけで、それは一度でも失恋を経験した人なら誰でも分かると思います。さらにはっきり言わせてもらうと、たとえ霊能者といえども、復活愛の願いを成就させるのはとても難しく、とくに別れてから1年、2年も経ってしまった状況を元に戻すというのは、本当に大変なことなのです。

もちろん、これはあくまで私個人に限ってのことです。この業界には復活愛成就を得意にしている霊能者の先生も大勢おられると聞いていますし、単に自分の実力が不足しているだけなのかもしれません。でも、そういう個人的な実力差を差し引いてもなお、電話占いに寄せられる相談事の中で、復活愛成就が最も困難な問題の代表格であることは間違いありません。

以前、同じ恵心に所属している他の先生と話す機会がありまして、そのときにも復活愛についての話が出ました。その先生も私と同じ考え方で、復活愛の取り扱いは一番難しいと言っていました。ちなみに彼女は、長年に渡って密教呪術を研鑽された人です。密教の加持祈祷の中にも愛染明王法を代表としていくつか復活愛を成就させることができる術があるそうなのですが、それを修してもなお願いが叶わないケースがあると正直に言っていました。どんな秘術を駆使しても結ばれない縁というものは厳然とあって、そうした縁を人為的に修復しても必ずまた離別してしまう、とのことでした。

今も寄せられる復縁、復活愛成就の相談

電話占いの仕事をしていると、1日に必ず1件は復活愛についての相談を受けます。他の先生もたぶん私と同じではないでしょうか。でも、霊能者の特別な力を使っても絶対に復活できない縁というものもあるのです。残念ながらそういう場合は、相手が終生を共に過ごすソウルメイト(ツインソウル)ではなかったということで、自分を納得させる他はありません。誰でも恋人と別れた当初というものは相手に執着し、何とかもう一度愛してもらえないかとあがき苦しむものです。でも、その時期を過ぎると次第に失恋の痛みも癒えて新しい道が見えてきます。全ては時間が解決してくれるのです。現在、復活愛の願いを抱いている方には酷な話であることは重々承知の上で、あえて私的な意見を書かせていただきました。