占い師コラム

占いで悪い結果を言われたら第119回 八都女先生

占いで悪い結果

プロの占いを利用する方はさまざまな事情を抱えています。中には純粋に占いが好きで「私のことを見てほしい」と好奇心だけで鑑定をご依頼なさる方もいらっしゃいますが、やはり何かしらの悩みや不安を抱えていたり、現状に問題点を感じていたりする方がほとんどです。そして、そういった状況を打破したい、何かヒントを知りたいと願って占い鑑定を利用します。我々占い師はそういった方の状況を正確に鑑定し、少しでも悩みや不安を打破するために占術や霊能力を使用するわけです。そして、問題を抱えている方を鑑定すると、多くの場合「このままではよくないことが起きる」という結果が見えてきます。

本当に悩める状況なら、悪い結果は見えて当然

よく「占いで悪い結果が出たらショック」と考える方がいらっしゃいます。しかし、それは問題を本当に解決したいのであれば、変えたほうが良い見方であると言えます。そもそも問題を抱えている方が鑑定を利用するわけですから、本当に当たる占い師が占術や霊能力を使ってその方を視た場合、「このままではよくないことが起きる」という結果が見えてくるのは当然なのです。むしろ「あなたは大丈夫ですよ」と言われた方が逆に怖いのではないでしょうか。

気休めもお説教も、どちらも占いではない

ただ、占い師を名乗る者の中にはあこぎな者も少なくなく、上辺っ面の口当たりのいいことばかりを並べて相談者をいい気分にさせ、それで人気を得ようとする者も居ます。しかし、そういった占いは本当の占いではありません。自分自身がこのままだと良くないということを第三者の視点から知るのは、問題解決のための最初の一歩です。その一方、「あなたはダメ」と言うだけの占い師も考えものです。それは占いではなくただの批判や説教です。上辺っ面の口当たりのいいことばかり言う占い師がいる一方、とにかく厳しいことを言って相談者を委縮させて納得させるタイプの占い師も少なくないのが現実です。悩みを抱えている方は心が弱っていることが多いので、そこをきつい口調で強く叩くと「この人は的を射たことを言っている」と錯覚させることが出来るのです。しかし、これはどちらかというと詐術のテクニックであり、決して占いではありません。

解決策まで提示するのが本当の占い

もし本当の占い師が悪い結果を見たらどうするか。その人の現状、問題を引き起こしている原因、このままではこうなるという未来を全て的中させ、「あなたは今こうで、こういう部分が問題で、近い将来こういうことが起きる」としっかり説明します。それを批判や説教のような厳しい姿勢ではなく、あくまでその人が受け止めやすい言葉と口調で教えます。そして次に「でも、こうすることで悪い結果を回避して良い方向に進める」という方法をしっかりと教えます。これが本当の占いにとって最も重要な部分です。占いとは未来を決定づけるものではなく、未来の失敗を未然に防ぎ、成功の未来へと導くための「転ばぬ先の杖」なのです。悪い結果が起きる原因をしっかりと説明し、良い方向に進む方法も丁寧に教える、それこそが占いの本質です。

悪い結果は良い未来に進むための足がかり

悩みを抱えた方が占いを利用しようと思ったら、悪い結果を言われることを恐れないで下さい。その悪い結果はあなたが良い未来に進むための足がかりとなるものです。悪い結果は起こる前に予知して、どう良い結果に繋げていくかを考えるため、あなたが幸せを掴むための最高の情報であると考えるのが、占いとの賢い向き合い方である、と言えるでしょう。