占い師コラム

みずがめ座が支配する「風の時代」をどう生きるべきか?第156回 ナイル先生

 みずがめ座が支配する「風の時代」をどう生きるべきか?

2021年、SNSなどネット上で、西洋占星術・ホロスコープ的に「風の時代」に突入したことが話題になっています。出版された関連書籍はビジネス書にまでおよび、平積みにする書店も多く、ますます関心は高まりつつあるようです。今回のコラムでは「風の時代」のご説明と共に、この時代をどのように生きるべきかを考察、ご提案します。今後のご参考にしていただけたら幸いです。

みずがめ座が支配する「風の時代」が到来した!

ホロスコープ上で、同じ天体が0度になる、つまり重なることをコンジャクションと呼びます。2020年末は試練の星・土星と、幸運の星・木星という非常に対照的な星が20年ぶりに重なる、グレートコンジャクションでした。しかもこれがやぎ座からみずがめ座に移動。やぎ座などの地のエレメントで起こっていたグレートコンジャクションがみずがめ座、つまり風のエレメントで起こるのはじつに200年ぶりであり、大変革が起こると言われています。

1980年代に女性アーティストのマドンナが、センセーショナルな存在として広く多方面に影響を与えていた頃、『マテリアルガール』という曲をヒットさせ話題になりました。「物質至上主義の社会に生きているわたしは、物欲が強いんだもの。お金は大事よ」という歌詞は、当時、社会的に物議を醸したものです。

そして、まさにこの歌詞は地のエレメントを象徴するものと言えます。産業革命以降、物があふれ、それを所有するためにお金を稼ぐこと、社会では規律が重視され、序列や形式にこだわる時代が長らく続いてきました。

近年になってもマドンナはいまだに現役としてヒットを飛ばしてはいますが、いま現在、時代の中心にいる新たなポップスのヒロインたちはさらに自由を体現しています。象徴的なレディ・ガガをはじめ、衝撃度ではカーディBやメーガン・ザ・スタリオン、独自性ではビリー・アイリッシュなど、既成の枠には収まり切れない時代のアイコンたちが続々登場しているのです。

彼女たちは心のあり様を最重視し、すべてに開放的でありながら、パフォーマンス以外の音楽プロデュースやプロモーションについても充分に学んでいます。高い独自性を持ちながらも、ライバル的な存在同士でも認め合っており、互いにアイディアを出し合い、個性のコントラストを際立たせつつ、柔軟に楽曲をコラボしています。

これこそが風の時代を象徴するもの。心を大切に考え、よく学び、人種・国籍・年齢・性別などにこだわることなく認め合い、個を大切にしながらも、ときにフレキシブルに協調することも忘れず、新しい発想や斬新なアイディアが尊ばれる時代が「風の時代」です。また、現在グレートコンジャクションが位置するみずがめ座の象徴するものは「ルールの見直しと再構築」。既成概念が打ち壊される、まさに大転換と言えるものになることでしょう。

心の時代・自由な時代へ

地の時代は物質的な豊かさを求める時代でしたが、風の時代に移行し、心の豊かさなど、霊的な価値を重んじる時代に突入したことになります。スピリチュアルなことに着目し、見えないものにも価値を認められる方には適合しやすい時代です。

試練に耐え、着実に歩むことをよしとした時代から、感覚・インスピレーションに基づくすばやい対応が求められる時代になったとも言えます。選択基準として特定の個人や所属集団への損得勘定が幅を利かせていた時代から、関わる全員・全団体に対する利便性、快適さや楽しさを選択基準にする時代になったとも言えるでしょう。

既成概念や形式にこだわることなく、ほんとうに必要なものだけが求められ、IT/コンピュータ、先端的なテクノロジー、電波などがいま以上に重視され発展し、生活の中でもますます中心的存在となります。型にはまらないひとやもの、ライフスタイルがもてはやされ、パースペクティブな視点や、客観性が大切にされるのです。

また、平等や博愛、協調が求められます。特徴的なのは、個々の意思や意見はしっかりと持った上で、共感し合い、協調するということ。安易になれ合うのではなく、お互いのよさを真摯に認め合い、違いを認識した上で、協力し合えることはしようとすれば、ムダに衝突することもなくなります。人間関係も、国家間も平和になりそうで、実現すればうれしいことですね。

何を大切に、どう生きるべき時代なのか?

しかし、残念ながらまだみずがめ座の支配する風の時代は始まったばかり。すべてが即座にそのような価値観やストリームに変わるわけではありません。しかし、時代の気分とでも申しますか、着実にそこが反映されてくることはまちがいない訳です。

まず仕事においては、クオリティはもちろんですが、すばやさを重視することで成果が上がるでしょう。仕事の速度もですが、時代を先取りするような、いち早く未来の傾向をキャッチする速度があることも高評価につながります。

封建的な序列にこだわる会社は生き残れなくなりますので、会社独自の、いまとなっては意味をなさないおかしなルール、いわゆる「ブラック校則」的なものから徐々に廃止する案を取りまとめるのもおすすめです。また、若い社員を軽視せず、時代のアンテナとして活かし、ときには大きなプロジェクトもまかせてみると会社が成長するでしょう。

いままで異端視されていた個性の強い社員にも耳を傾けるようにするとさらに社内は活気付きます。同業他社とも積極的にコラボレーションをし、業界全体で業績を向上させるように考えると何かとうまく行くことでしょう。

個人としては会社以外のプライベートタイムも充実させることがおすすめ。SNSインターネット等を利用しての情報収集、他者との関わりを積極的に行い、フットワークを軽くし、すみやかに外出、オフ会などに出向くとよいでしょう。また、学びを得て知性や個性を磨くことも吉となる時代なので、資格取得や技能習得をはじめ、各種サークルや異業種交換会、趣味の集いなどで知識を交換する、学びを深めることで成長し、人生を豊かにできます。交際範囲を広げ、多様な方々と交流するのがよいですが、誰にでも平等に接することでよりスムーズに親交が深まるでしょう。

みずがめ座の支配する「風の時代」をどう生きるべきかについて、ご提案・ご紹介しました。人類にとって望ましい変化が起こりそうでワクワクしてきますね。

余談ですが、1970年代にフラワーチルドレン、ヒッピーカルチャーなどの一大ムーブメントを巻き起こしたニューエイジ思想は、みずがめ座の支配する時代への移行が、人類のスピリチュアルな進化を促進するという考えがベースになっています。文化レベルが向上した上、スピリチュアル的にもたいへん興味深い側面がありますので、未定ですが、機会があれば70年代カルチャー・ニューエイジについてもご説明したいものです。

また、占いもみずがめ座の守備範囲にあります。占いに耳を傾け、人生をあゆむ上での参考にしようとする姿勢もまた、みずがめ座の支配する風の時代をよりよく生きる秘訣と言えそうですね。