墓相占い(ぼそううらない)
墓相占いとは文字通り、お墓の相から吉凶を診断する占いのこと。墓相占いのほか、「墓相」「墓相学」などともいいます。もともと紀元前の中国で発祥した風水学からきています。風水は、生きている人が住む家を鑑定する「陽宅風水」、死者が入る墓を鑑定する「陰宅風水」の2本柱で成立していますが、このうちの「陰宅風水」が墓相占いのもととなっています。ちなみに日本の墓相占いにはたくさんの流派があるため、鑑定師によりその診断内容は多少異なる傾向にあるようですが、墓石の形状や色、立地の環境などから吉凶を判断するのはどの流派であっても共通しています。それらが家系や個人の運勢に影響を与えると考え、墓相を整えて吉の流れを取り入れようというのが墓相による開運方法。風水で生きている人の家を重要視するのと同様、亡くなっているご先祖様の家(お墓)を大事することが家系の繁栄や隆盛につながる……という考えが墓相占いの根底にはあるのです。
墓相占いで重視すること
墓相占いでは以下のことを重視し、吉凶判断の材料にしています。
墓相占いで重視すること
- 墓石の色
- 墓石の状態
- 墓石の形・デザイン・文字
- 墓石の材質
- 墓石の配置や向き
- 墓地の環境
上記の条件がひとつだけ合致していても、墓相として吉だとはいえません。これらを総合し、より多くの条件をクリアするものが吉の墓相として合格だといえるでしょう。
墓地の環境からわかること
先祖を埋葬してある墓地の環境は、すなわち自身の家系が置かれている環境だといえます。墓地の環境から、家系にどのような影響があるのかを知ることができます。
墓地の環境
- 四角形:吉をもたらす暗示
- 東北部分の欠け:夫婦別離、身障者、変死、火難の暗示
- 西北部分の欠け:子供の早死、身障者、変死の暗示
- 西南部分の欠け:後家、身障者、変死、火難の暗示
- 東南部分の欠け:夫婦の不一致が生じる
- 周囲に塀がある:世間体をはばかる秘密が生じる暗示
- 山頂にある:財産の減る暗示
- 崖の上にある:財産が殖えない暗示
- 井戸の近くにある:凶の暗示
- 西に傾いている:夫婦の片方が病弱だったり短命、火難の暗示
- 北に傾いている:子供に凶の暗示
- 水が流入している:病人が出やすくなる
墓石からわかること
墓石の状態
- 虫の食ったような穴が空いている:カリエスや潰瘍、腫瘍ができやすくなる
- 後ろの延台に石碑の土台が乗っている:病弱者や頭の悪い人が家系に出やすい
- 変わった形の墓石:変わったことをする家系となり、病弱者や養子が出やすくなる
- お墓の胸をあらわす部分が変色し、穴が空いている:肺化膿症になる
- 見上げるような高さのある竿石:病人やケガ人が出やすくなる。財が減り、血縁者に恵まれないか早死にをする
- 細長い石碑:短命、悲運に見舞われる暗示
- 自然石:頭と足の病気にかかる人が出る。血縁が絶える暗示
墓石の部位が表すもの
- 竿石:健康面を暗示。上から1/3が心・呼吸・頭、真ん中1/3が胸・腹、下から1/3が腰・足を表し、竿石に傷があった場合はその部位にケガや病気をすることになる
- 上台石:動産(金銭)を暗示。ここに2枚石や傷のある場合は金銭が増えません
- 下台石:不動産(土地など)を暗示。ここに2枚石や傷のある場合は不動産が増えません
- ここでご紹介している墓相は、ほんの一例でしかありません。ちなみに「じゃあ、お墓自体がないとどうなるの?」とお考えになるかもしれませんが、その場合は夫婦のどちらかが病弱短命になったり、良い相続人に恵まれなかったりするといわれています。
- 墓相占いの根底には「ご先祖様を敬い、お墓の定期的な手入れをするように」と私たちを戒める教えがあるように思えます。墓相占いは、先祖や自らの家系を大切にする私たちの心が生んだ占いなのかもしれません。
ここでご紹介している墓相は、ほんの一例でしかありません。ちなみに「じゃあ、お墓自体がないとどうなるの?」とお考えになるかもしれませんが、その場合は夫婦のどちらかが病弱短命になったり、良い相続人に恵まれなかったりするといわれています。 墓相占いの根底には「ご先祖様を敬い、お墓の定期的な手入れをするように」と私たちを戒める教えがあるように思えます。墓相占いは、先祖や自らの家系を大切にする私たちの心が生んだ占いなのかもしれません。