占いの種類と占術

数秘術すうひじゅつ

数秘術(ヌメロロジー)とは

数秘術のイメージ

数秘術(ヌメロロジー)とは西洋占星術や易学などと並ぶ占術の1つ。生年月日(西暦)や姓名などから、固有の計算式を用いて算出した「数」により、運勢傾向や先天的な宿命を占う方法のことです。「数秘学」とも呼ばれます。

1から9までの数はそれぞれ性質があり、誕生日や名前にどの数を持っているかによって、運命を読み解くことができるとされます。ユダヤの神秘哲学、カバラの暗号解読法、ゲマトリアなどが用いられることもあります。

現在、主流となっている数秘術は20世紀前半、アメリカのミセス・L・ダウ・バリエッタが体系化したものです。

数秘術の起源

数秘術は世界でも最も古い分析学の1つだとされています。数秘術には多くの歴史と解釈がありますが、今日広く使われている数秘術の創始者は一般的に“ピタゴラスの定理”で有名な古代ギリシアの哲学者、数学者のピタゴラスだと言われ、「万物は数によって表される」という彼の考え方が基になっています。彼は「数秘術の父」として知られていますが、その数千年前のギリシアや中国、エジプトやローマでも数秘術が使われていた事を示す証拠も存在しています。当時は、限られた人間にのみ、口頭でその情報が伝えられていたと見なされています。

数秘術の歴史

ピタゴラスの後、数秘術の思想は哲学者のプラトンに引き継がれ、数学の発展とともに成熟していきました。さらに、西洋占星術やタロット等とも結びつき、ユダヤ教のカバラの書物によって補強され、ルネサンス期にはヨーロッパで一大ブームとなりました。そしてそのブームは近年再来し、アメリカやヨーロッパ全土で脚光を浴びています。

数秘術の占術方法

数秘術は一般的に、生年月日や姓名を数字に置き換えて、ひと桁(11、22、33等は例外の場合有り)になるまですべての数字を足し、最後に出た数字(数字根といいます)の持つ意味から占います。誕生日からは誕生数が、姓名からは姓名数が導き出されます。また、誕生日や姓名の一部だけ計算したり、誕生日と姓名の数を組み合わせたりする事もあります(誕生数・姓名数は、違う用語が使用される事もあります)。 日本人の場合は姓名をローマ字で表記し、そのアルファベットをさらに数字に置き換える方法が一般的です。 誕生数は一生変わらないことから、持って生まれた性格や先天的な宿命等が占えるとし、姓名数は結婚等で姓が変わったりする際の運命や、ニックネームの場合の運命など、表面的な事柄が占えるとされています。 以上のことから数秘術を行なう際は、生年月日や、占いたい過去や未来の日付といった数字データ、もしくは姓名など数字に置き換えられる一部の個人情報が必要になります。

数秘術の基本原理と法則

数秘術の数の法則の中心にあるのは、1から9までのひと桁の自然数です。数秘術では、これを「ルート・ナンバー」と呼び、すべての数の基本となる数だと考えます。 ルート・ナンバーには、それぞれ固有の数秘術的な意味があります。現代の数秘術が定める数の意味は、数秘術師(ヌメロロジスト)によって若干の違いも見られますが、おおむね以下のようなものになります。

  1. はじまり。独立。革新。リーダーシップ。男性原理。
  2. 調和。結合。人間関係。協力。女性原理。
  3. 真実を語る。イマジネーション。楽観主義。陽気。クリエイティヴな表現。
  4. 建設する。形づくる。ハード・ワーク。持久力。まじめ。実際的。
  5. 変化。移行。進歩的な考え。機知に富む。自由。多才。増進。
  6. バランス。育てる。奉仕。責任と義務。家族の力。結婚と別れの数。家庭と仕事の問題。
  7. 分析。リサーチ。科学。テクノロジー。孤独。叡智。スピリチュアルな力。調査。神秘主義的。形而上学的。
  8. 権威。力。財力。ビジネス。成功。物質的価値。組織。自己制御。
  9. 終わり。ヴィジョン。寛大。変容。スピリチュアルな意識。宇宙。教え。全体性意識。完全性。