占いの種類と占術

神通力じんつうりき

神通力のイメージ

特殊な能力を生れながらにして持っている人、修行を行い自分の魂のレベルを高い位置で保てるようコントロールできる神秘的な力を得ている人を霊能者と呼びます。霊能者は一般人にはない霊的な能力を持っており、その能力の中に【神通力】と呼ばれる霊能力があります。神通力には、以下のような能力の種類があります。

  • 天眼通 (てんげんつう)
  • 天耳通 (てんにつう)
  • 神足通 (じんそくつう)
  • 漏尽通 (ろじんつう)
  • 宿命通 (しゅくめいつう)
  • 他心通 (たしんつう)

このように、6つの神通力があり、これを六神通と呼びます。漏尽通を除く5つの能力を指して【五通】と言ったり、宿命通、天眼通、漏尽通の3つの能力を指して【三明】と言ったりすることもあります。また、6つの神通力の他に、死生智や天言通という能力もあります。それぞれの神通力の特徴を簡単に紹介すると、次の通りです。

天眼通

距離や時間などは関係なく、あらゆるものを見通す力を指しています。現在の状況や出来事だけでなく、過去や未来まで視ることの出来る力です。霊視や透視、霊眼などの呼び方の方がメジャーかもしれません。

天耳通

霊聴とも呼ばれる能力で、どんなに遠く離れていても、声や音を聞くことができます。また、霊が関わっている場合でも、霊からのメッセージを聞く事ができる能力です。

神足通

行きたいところに瞬間的に移動することのできる能力です。遠隔地にいても、思い通りに移動することができます。

漏尽通

基本的に神や仏が持つとされる能力で、煩悩が消え、解脱したことを確認する能力を指しています。

宿命通

自分自身、または他人の前世や来世全てを読み取ることのできる能力です。

他心通

他人が考えていること、感じていることなど、心の内を読み取れる能力で、読心術とも言えます。

霊能者はこれらの能力を駆使し、相談者の問題を解決したり、成就させたりしています。鑑定内容によって、鑑定で使う神通力は異なってきます。一度の鑑定で使う神通力は1つとは限りません。様々な能力を組み合わせながら、原因を突き止めたり、問題解決の糸口を探し出したりします。

パートナーの浮気で悩んでいるという鑑定内容を例に挙げて紹介しましょう。他人の心を自由に読み取れる【他心通】でパートナーの心の内を視て、鑑定者への愛情があるのか、浮気相手にはどういった感情を持っているのかなどを読み取ります。【神足通】で自分の念を飛ばし、パートナーがどういった経緯で浮気相手と知り合ったのか、どんな出来事があったのかを探ります。【宿命通】で前世では相談者とパートナーの間に因縁はないのか、どういった関係だったのかなどを確認し、【天眼通】で今後のパートナーとの関係や解決策を透視します。このように、1つの問題を解決するだけでも、複数の神通力を使い鑑定しているのです。

神通力は誰しも習得できる能力ではありません。厳しい修行を経て、神の力を得た者だけが扱うことのできる特別な能力です。神通力の中で特に、習得が難しいと言われているのが漏尽通です。厳しい修行に耐え、高い霊格を持った霊能者のみが修得できる霊能力と言えるでしょう。漏尽通以外の5つの神通力は能力のある霊能者であれば習得できる能力と言われていますが、漏尽通は認められた者、本物の能力を持つ者にしか得ることができません。他人の苦悩をすべて取り除き、白紙状態にするのですから、常人には計り知れない修行を行い、寛大な心と深い慈悲を備えているということが考えられます。

霊能者が行う神通力は、魂や念に合わせて前世や来世を視る、透視をすることで教えを請うということが多い傾向があります。まるで霊能者がその場にいたかのようなことまで分かるので、常に真実を追求し、明らかにすることができます。今まで疑いの目で見てきたことも、霊能者の神通力によって、心の内で感じていた不満や疑問などを全て解消することができます。